interview

長谷川 雄大×清水 咲季

interview ユーザーと相思相愛になるためのゲーム作り 企画制作部

長谷川 雄大×清水 咲季

●長谷川 雄大(Hasegawa Yuta)さん
専門学校在学中、コンシューマーゲーム会社へ入社。その後、大手出版社にて出版営業や雑誌制作など幅広い業務に従事。2014年にDMMにジョイン。2018年3月にEXNOAに転籍。現在は企画制作部部長 兼 クリエイティブチームくまさんの団長を務める。通称「はせP」。


●清水 咲季(Shimizu Saki)さん
美術大学在学中、陶芸を学び、修士課程へ。その後、2020年4月にEXNOAの企画制作部にクリエイティブデザイナーとして新卒入社。現在は企画制作部内の企画制作グループにて、ディレクターを務める。

この記事の3つのポイント

  • ヒット作品を多数輩出する企画制作部のキーパーソンがハイクオリティなIPを実現するためにどのようにゲーム制作にあたっているかを紹介します。
  • プラットフォームの雰囲気をポジティブなものにするDMM GAMESユーザーの特徴についてお話しします。
  • EXNOAや企画制作部特有の裁量の大きさ、自由なカルチャーについても聞きました。

企画制作部は、はせPの「やりたい」を形にする部署

ーはじめに、お二人が関わっているゲームタイトルと役割について教えてください。
長谷川雄大(以下、長谷川) 僕は今、企画制作部の部長とチームくまさんの団長として業務を遂行しています。企画制作部は、ゲームの企画から制作までを行う部署です。部内の制作チームが新規IPを内製し、それをもとに外部の企業様に開発していただいています。一方チームくまさんは、イラスト部分のみならず世界観やシナリオなどIPのクリエイティブ全般を担うチームです。

その中で『フラワーナイトガール FLOWER KNIGHT GIRL』『ミストトレインガールズ~霧の世界の車窓から~』『モンスター娘TD~ボクは絶海の孤島でモン娘たちに溺愛されて困っています~』というタイトルのプロデューサーとクリエイティブディレクターを担当しています。

清水 咲季(以下、清水) 私は企画制作部 企画制作グループのディレクターとして、既存タワーディフェンスゲームのタイトルと現在制作中の新作タイトルに関わっています。


ーでは、お二人の関わりについてもお聞かせください。
長谷川 清水さんはもともとチームくまさんのデザイナーとして仕事をしていたのですが、2021年から企画制作部のディレクターとして仕事をしてもらっています。メキメキと実力を伸ばし、今では清水さんがいなくなったら困るレベルで活躍しています。

清水 ありがとうございます……! 私としては、EXNOAに入社できたのは長谷川さんに拾ってもらえたおかげだと思っています。大学6年間は陶芸をやってきて、ゲームの制作・開発は未経験。ほかのゲーム会社は軒並み落ちている中、採用していただいたので……。
 

長谷川 これはちょっとした奇跡で(笑)。清水さんが最初に提出したポートフォリオに載っているウサギの皿になぜかすごく惹かれて、ほかのメンバーの反対を押し切って採用を進めたんですよ。そこで提出されたもう一つのポートフォリオのクオリティがすごかった。

大学の授業でゲーム開発会社と協力した課題の制作資料で、陶芸をやっている子がつくったとは思えないと社内で話題になるレベルで圧倒的な力を見せつけてきて。僕に拾われたと言っていますけど、彼女の実力だと思います。


ーそんなお二人が現在所属する企画制作部のミッションとは?
長谷川 一言で言うと、“長谷川のやりたいを形にすること”(笑)。僕の考えるハイクオリティなIPを実現するために、部署のメンバーみんなが何をすべきかを考えて動いていきます。

加えて、「このタイトルはDMM GAMESがつくっているから安心だ」と会社として信頼を得るために動いている部署でもあります。

最後のひと手間で“はせPならではの美味しさ”に

ーゲームの制作をする立場から感じる、DMM GAMESユーザーの特徴は?
長谷川 すごく「大人」な方が多いです。ゲームの不具合を見つけても、クレームではなく「こういうバグを見つけました。この流れで操作すると再現されるので、早めに修正した方が良いと思います」と再現手順から提案までしてくれたり、何か要望がある時は「いつも応援しています。ちなみにこの部分はもう少しこうしてもらえると嬉しいです」とすごく丁寧だったり。

つい先日もSNS上で「はせPのタイトルだけは絶対にやらない!」と言っている方と既存ユーザーの方が交流していたんですよ。そしたら後日、批判していた人が「課金しちゃいました。応援しています」と(笑)。さらに「事前登録すると特典がもらえるらしいから、みんな〇日までに登録しようね」と宣伝までしてくれて(笑)。

このように優しさの連鎖が起こっているので、いろんなユーザーさんがいるとは思いますがプラットフォーム全体の雰囲気はすごくいいなと感じます。


ーそんなユーザーを楽しませるために、IPを制作する際に意識している“こだわり”とは?
清水 SNSや匿名掲示板などさまざまな媒体を利用して、ユーザーの方たちの趣味趣向や興味関心を探っています。そこに書かれている言葉がすべてではないと理解した上で、本当にみなさんの考えが正しいのかを検証するイメージです。「ここは良くない!」といった意見を見かけたら、本当にそうなのか自分でも再度確認して調整すべき部分は調整するようにしています。

また、そうやってネット上で意見を拾っていくと、「はせPのゲームだからやるんだ!」という言葉がすごく多いんですよ(笑)。このブランドイメージを汚さないように、と心がけています。

長谷川 僕もユーザーさんの追っかけをしています(笑)。ほかにどんなゲームをしているか、ゲームのどんな話をしているか、何が好きなのか……ネット上の至るところから吸い上げています。

クリエイターというよりはマーケターの目線に近くて。世の中のクリエイターの多くは「自分がつくりたいもの」を発信しますが、僕は「ユーザーが根源的に求めているもの」を発信したいなと。

なので、必ず時流を把握してユーザーが今何を求めているかを割り出すところからモノづくりを始めるように意識しています。それは作って終わりではなく、リリース後もユーザーさんの反応を見て活かしていくことを繰り返している感じです。


ーともすると、ユーザーの意見を取り入れすぎると普遍的なものになる可能性もあります。ユーザーの意見を取り入れながら、「DMM GAMES(または、はせP)のゲームだからこそ面白い」と思ってもらうために工夫していることはありますか?
長谷川 料理に例えると、まずは多くのユーザーさんの求める味付けを考え、最後に僕の考えた一味を付け足す。または、ユーザーさんの求める味付けが尖りすぎている場合、最後に味を調整する。要するに最後のひと手間で“はせPならではの美味しさ”に仕上げるイメージです。

ただ今年3月にリリースした『モンスター娘TD』に関しては、自分の好きな味をとにかく詰め込んだタイトルです(笑)。それまではユーザーが求めているだろうと、ファンタジー世界を舞台にしたキレイな作品をつくり続けていました。評判も良かったので、ちょっとした強迫観念もあったと思います。だけど同じものばかりつくっていては真新しさがなくなってしまうなと。

これまでとは異なるひたすら笑えるシナリオにし、みんなコロナ禍で疲れているしゲームで馬鹿笑いしようよ!とつくってみたところ、DMM GAMESで歴代1位の数字を叩き出すことができました。さらに「もっと尖った味付けでも構わん!」という意見も多く、新しい発見にも繋がりました。

わずか入社1年でデザイナーからディレクターへ、EXNOAだからできた挑戦

ーEXNOAや企画制作部のカルチャー・雰囲気についてもお聞かせください。
長谷川 DMMグループ全体に風通しの良さを感じます。仕事ができる人間に裁量を与えてくれるので、会社から信頼を勝ち取ることさえできれば自由にやらせてくれる器の大きさがあります。

ほかのゲーム会社だったら、きっと僕の考えるようなタイトルは出してもらえなかったと思います。僕が今、こうして活躍できているのは社風のおかげだなと。

清水 新卒入社で2年間、企画制作部にいて思うのは「何があっても大丈夫」と安心して挑戦できるフォロー体制がしっかりしていること。自分の経験に見合っていない仕事を任されても、失敗を恐れずに仕事ができます。
部署内のメンバー同士の信頼関係も厚く雰囲気も良いので、すごく働きやすいです。自由に仕事をさせてもらえて、成果をちゃんと認めてもらえるから、与えてもらった分はちゃんと返していこう!とモチベーション高く仕事ができます。

長谷川 企画制作部の雰囲気がいいのは、みんなの努力が結果に繋がっていることも大きくて。メンバーにいつも「結果を出せ」と言っているのですが、面白いゲームをつくればユーザーに喜んでもらえて、ユーザーの満足度が高ければ開発する企業様も僕らも嬉しいじゃないですか。

タイトルに関わる全ての人がハッピーになる循環をつくるために最大限の努力をしよう!というスタンスで、それがちゃんと結果に結びついているから雰囲気もいいのだと思います。


ー清水さんは4月で入社3年目ですが、この2年間で「企画制作部だからこんな挑戦ができた」と感じたエピソードがあればぜひ教えてください。
清水 それこそデザイナーからディレクターへ職種を変えたのは、長谷川さんを含めた上司や先輩の言葉があったからです。デザイナーの仕事の片手間に資料作成などほかの業務をやらせてもらっている中、みなさんから「ディレクター向いているね」と言ってもらえて。ディレクション的な仕事にも少し手を出すようになりました。

それで入社から1年経ったタイミングで「ディレクターの仕事をしてみない?」と言われたんです。デザイナーもやりがいがあって楽しかったし、経験のない新しいことをするのは不安もありましたが、自分が役に立てることを仕事にしたいなと思い、ディレクター職への転身を決意できました。

また、現在担当しているタイトルもディレクターになってすぐに任されたもので。それまで補佐的な仕事しかしていなかったから不安はありましたが、周りの人たちの「清水ならできるよ!」という言葉でやってみよう!と思えたんです。この環境だからこそいろんな挑戦ができて、緊張はありつつも楽しく仕事をしています。

長谷川 普通の会社なら入社してすぐのメンバーにいきなりディレクターのポジションを任せないですし、任せられたとしてもキッチリこなせる人は限られると思います。でも清水さんは信じられるだけの能力があったから任せたんですよ。本人はだいぶ謙遜していますけどね(笑)。

僕の考えるハイクオリティなIPを実現するために

ー現時点での個人として、どのような目標をお持ちですか?
長谷川 今のポジションに立っている以上は、責任を取ることのみ。自分自身のやりたいことをやるのはもちろんですが、会社にとって必要な役割をこなしていくだけだと思っています。

清水 今はまだ周りの人たちにたくさん助けてもらっているので、まずは目の前にあるやるべきことを一つひとつこなして、最終的には自分で1本のタイトルをきちっと回せるようにしたいです。

具体的な目標はないのですが、今の仕事を極めたら自分は何になれるのかな?というワクワク感が強くあります。そう考えられる今が楽しかったりします(笑)。


ーありがとうございます。最後に、企画制作部の今後の展望をお聞かせください。
長谷川 ユーザーのみなさんの信頼を損なわないようなタイトルを今後も発信し続けていきたいです。

僕たちはユーザーさんに支えてもらって、ゲームをつくって運営しています。今後もユーザーさんたちといい関係を築いていくとともに、さらにみなさんが望む楽しいコンテンツを提供することが企画制作部としての展望です。

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