interview

市川 陽一

interview マーケティングの力でタイトルを成功へ導く パブリッシング事業
プロダクトマーケティング本部
本部長

市川 陽一

大手スマートフォン(以下、スマホ)ゲームディベロッパーのマーケティング部門責任者を経て、2019年にEXNOAへ入社。「DMM GAMES」パブリッシングタイトルのマーケティング責任者として2021年本部長に着任。

この記事の3つのポイント

  • ゲームタイトルのプロモーション業務に関心のある方へ向けた記事です。
  • プロダクトマーケティング本部長の市川 陽一が組織のミッションや注力している業務についてお話します。
  • EXNOAのプロモーションプランナーやクリエイティブプランナーの特徴についても聞きました。

パブリッシャー「DMM GAMES」におけるグロースの担い手

ープロダクトマーケティング本部のミッションを教えてください。
パブリッシャー「DMM GAMES」として、リリースするタイトルのマーケティング戦略を立案し、プロモーションの実行を通じて、タイトルをグロースすることです。
ミッション達成に向けて、ゲーム企画・開発部隊と組織ベースで連携し、共通の課題意識を持ってタイトル戦略・運営の推進を行っています。


ープロダクトマーケティング本部では複数のグループに分かれて業務を遂行しているとのことですが、どのような役割でグループを分けているのでしょうか。
プロダクトマーケティング本部には、プロモーションプランナーが所属する「プロモーショングループ」、デザイナー・動画エディターが所属する「クリエイティブプランニンググループ」、広報活動を行う「宣伝広報グループ」があり、3つのグループが連携して各タイトルのグロースを目指しています。


ーそれぞれのグループが担っている業務内容とは?
「プロモーショングループ」は、ゲーム企画・開発部隊と連携してタイトルのPL計画を構築します。そして、その目標を達成するためにウェブ・SNS・マスメディア・オフラインイベントなど、幅広い手法を組み合わせたマーケティングプロモーションプランを策定。PDCAを回しながら実行していきます。

「クリエイティブプランニンググループ」は、各タイトルにおいてウェブ・紙・映像などの様々な広告クリエイティブの中から最適なプロモーションプランの策定・ディレクションをしています。

「宣伝広報グループ」は、PR観点でどのメディアと組んでプロモーションすることで有効なブランディングが行えるかを考え、タイトルの露出を企画・推進しています。

プロモーション・クリエイティブ・宣伝広報の担当がそれぞれの領域で三位一体となり、タイトルの成功に向けて動く体制で業務にあたっています。

タイトルはプラットフォームユーザー増加の先兵

ーEXNOAと他社のプロダクトマーケティングには、どのような違いがありますか?
通常のゲーム会社では、一つのタイトルに対して数カ月かけて施策を考え・実行していくのがプロダクトマーケティングの役割だと思います。

一方当社はプラットフォーマーなので、プラットフォームとして一番良い形を考えながらタイトルのマーケティングをしなければなりません。新しいタイトルをリリースするにあたり、プラットフォームにどのようなメリットを与えられるのか、プラットフォーム内外のユーザーにちゃんと遊んでもらえるのかを考える必要があります。


ー基本的にはプラットフォームのユーザーに重きを置いて、プロダクトマーケティングをしているのでしょうか。
どちらかだけでなく、プラットフォーム内外両面を見る必要がありますね。パブリッシュするタイトルはプラットフォームの新規ユーザーを増やしていくための先兵でありつつ、プラットフォーム内の既存ユーザーにも楽しんでいただけるものであるのが理想的です。

プラットフォームの既存のラインナップと同じようなタイトルを見せても新しいお客様には来ていただけませんし、だからと言って毛色の全く違うタイトルを売り出しても、既存のお客様になかなか受け入れていただけません。

例えば過去、プラットフォームに新しいユーザーを誘致する狙いで一般認知度の高いIPを活用したタイトルを開発したことがありました。誘致は成功し、たくさんの新規ユーザーの獲得へと繋がりました。しかし、そこから他タイトルのプレイには繋がらず、また、プラットフォームの既存ユーザーによるプレイにも結びつけることができませんでした。結果としてタイトルのLTVは上がらず、サービスの継続が困難になってしまいましたね……。

タイトルの成功につなげるためには、新しいお客様の集客だけでなく、プラットフォーム内とどう連携し、既存のお客様にも受け入れていただくのか。バランスを取りながらマーケティング戦略を考える必要があります。


ープロダクトマーケティングがプラットフォームに貢献した事例をお聞かせください。
非常にわかりやすいところで言うと、既にプラットフォームで展開しヒットしているタイトルの外部ストア(App Store、Google Play)でのリリースプロモーションがあります。

外部ストアにおいてタイトルが最も効率よく集客ができるのはリリース時なのですが、このタイミングでプラットフォームとの連携キャンペーンを打つことで、新しいお客様にプラットフォーム版にも来ていただくことが期待できます。

昨今、外部ストア単独でビジネスを成り立たせるのは非常に厳しい状況になっているのですが、弊社の場合プラットフォームでビジネスを成り立たせてから外部ストアで勝負できるので、他社に比べてリスクを分散しながら投資ができるのは大きな強みです。

「スマホ領域の拡大」「マーケティング目線を持ったタイトル開発」に注力

ー現在、プロダクトマーケティング本部が注力していることは?
大きく二つあります。一つは、スマホ領域の拡大です。当社はもともとPCデバイス領域で伸びてきた会社で、現在PCゲームプラットフォームとしては日本最大規模です。PC領域は当社のユニークな強みである一方で、いま世の中のユーザーの多くはスマホでゲームを楽しんでいるのも事実。スマホデバイス領域でのシェア拡大を伸び代と捉えて、意識的に取り組んでいます。

具体的には、スマホデバイスに適したタイトル開発・プラットフォーム改善を積極的に行っていく方針のもと、現在スマホでの展開を主軸としたタイトルを複数本開発中です。それに伴い、私たちが携わるマーケティング、プロモーションもそれを最大化するための戦略を推進しています。

App Store、Google Playという圧倒的なプラットフォームがあるスマホ市場の中で、パブリッシャー及びプラットフォーマーとして「DMM GAMES」の価値を確立していくことが成長戦略における重要ミッションだと考えています。


ーでは、もう一つ注力していることはいかがでしょう。
タイトル開発、運営に対するマーケティング目線の注入です。タイトルを宣伝していくためのアセットの事前準備や、キャンペーン構築の中長期的スケジュール設計、タイトルLTVを上げていくためのKPI改善・追加機能の開発提案なども行っています。

タイトルの開発チームとより密に連携するために、今年からはマーケティング部隊がそちらの組織と合流し、開発要件にマーケティングの意見を密に取り入れて進めています。その甲斐もあって、久しぶりに安定した売り上げを出せるようなタイトルを複数生み出すことができました。

業務の幅が広い分、裁量広く仕事ができる

ーEXNOAのプロモーションプランナー、クリエイティブプランナーの仕事にはどのような特徴がありますか?
他社の場合は一つのタイトルに注力するので、マネージャーやリーダーがチーム全体をディレクションしつつ、プランナーという一つの業種の中で担当する業務が分かれています。一方、当社はリリースタイトルの本数が多い分、同じような組織体にしてしまうと莫大な人数を要するので、良くも悪くも一人ひとりの業務内容が細分化されていません。

「必ずこれをやらなければならない」というルールがないため、各タイトルの集客・売上に貢献でき、自身のやる気やスキルセットがあれば、どんなことにもチャレンジができます。


ー業務の幅が広い分、裁量も広いということですね。
はい、そうですね。

プロモーションプランナーは宣伝予算の管理、宣伝活動の実行に限らず、新機能の開発提案やイベントやリリーススケジュールの調整など、タイトルプロデューサーと近い権限をマーケティング目線で与えられています。

クリエイティブプランナーは「どんな内容にするか」といった企画から携わり、外部制作会社のディレクション、時には自分で手を動かして制作することもあります。

プロモーションの企画から公開までを一気通貫で遂行できるので、やる気が満ち溢れている方にはとてもやりがいを感じていただける仕事だと思います。


ー同時に求められる素養は高くなりそうだなと感じました。
一人ひとりに求められる業務スキルはどうしても高くなりますね。いま活躍している人は、僕を含め入社後にスキルを伸ばしてきた人もいますが、ある程度の幅広い知識やスキルと高い経験値を持ってジョインしてきたメンバーが多いと思います。

採用の際の間口は広くありたいですし、個人的にはやる気と情熱が一番大切だと思っています。その上で、ゲーム・エンタメ業界や広告・マーケティング業務の経験がある方は特にフィットしやすいと思います。

ゲームをプロデュースするマーケティング集団を目指して

ー最後に、プロダクトマーケティング本部が目指す今後の展望を教えてください。
ゲームをプロデュースするマーケティング集団を目指していくべきだと考えています。

本来マーケティング組織は、タイトルの責任者である開発プロデューサーとコミュニケーションを取り集客活動を実行する部隊と位置づけられるのが一般的だと思います。でも、理想はマーケティング担当一人ひとりが開発プロデューサーと並んでタイトル責任を担う戦略プロデューサーになることかなと。

ゲームの売り出し方・目指すべき姿を考え、最適なKPI目標を設計する。宣伝予算を策定し、開発側とのコミュニケーションのフロントに立ちながら、最適な手法、表現でタイトルをグロースしていく。そんな組織を目指していきたいと思っています。

DMM GAMESでは、一緒に働ける新しい仲間を
募集しております。

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