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日下部 栄治
日下部 栄治
東京大学文学部卒業後、総合ITベンダー企業、大手外資ソフトウェア会社等を経て、2015年11月にDMMに入社。DMMグループのゲーム事業およびエンターテインメント事業の財務関連業務を担当。
安定しているのに、安定を好まない。
それがDMM
新卒で入った会社が、いわゆる日本の安定した大企業というべき会社でした。前職はいずれも、しばらくは全く心配のいらない安定企業でしたし、本当にいろんな経験をさせていただいたのですが、なんだか、自分らしいチャレンジで自分を試したい、という方向へ舵を切りたくなっていました。
そんな折、とある経済ニュースメディアを見ていて、DMMの会長である亀山のことを知りました。まず驚いたのはDMMの経営の自由度の高さ。「儲かれば事業領域は問わない。」「ルールは金を盗まない、詐欺をしない、の二つのみ。」というのは当時の自分にとってはとても新鮮に映りました。また、レンタルビデオ店経営時のエピソードや、FX事業立ち上げ時の武勇伝など、通り一辺倒の合理主義からは到底出てこないような亀山の大胆な経営スタイルに大変興味を持っていました。
DMMのゲーム事業の財務責任者候補の募集と見つけて、すぐ応募したのを覚えています。他の会社には目もくれず、まっすぐそのままDMMの門をくぐったという感じです。
ゲームについてならなんでも来い。
事業目線×ユーザー目線のハイブリッド
今なら問題になるかもしれませんが、私は3歳の時からゲームセンターに通っていました(笑)。『ギャラクシアン』や『平安京エイリアン』に熱中していたんです。そこから、学生時代はもちろん、社会人になってからも、ゲームやアニメをずっと大好きで生きてきました。

『ソードアート・オンライン』や、『Fate』シリーズ、富野由悠季さんや出崎統さんの作品、ゲームでは『ゼルダの伝説』、『風来のシレン』、『ウィザードリィ』、『ウルティマ』・・・。アニメ・ゲーム界のこの40年の歴史を総なめしてしまいそうな勢いです(笑)。>
そんなわけで、当社社員の皆さんからは、そうしたコンテンツや、ゲーム事業としての展開そのものからの相談を受けることもあります。実際いまCFOとしてみているゲーム事業だけでなく、DMMのアニメなどエンタメ事業も担当して見ていますから、エンタメ・コンテンツ業界なら、事業目線でもユーザー目線でも、とにかく語り倒すことができます。
鍵は、「ホスピタリティ」。
−日下部さんがCFOとして働く上で大切にされていることを教えてください。
CFOなので、財務・経理の領域はもちろん幅広く、しっかりと引き締めるところは引き締め、収益や売り上げの面ではどう立ち上げ、伸ばしていくのかのシナリオまで描き切るという当たり前のことを一番大事にしています。

ただ、この当たり前のことを大事に貫くためには、周辺業務もしっかりと円滑に進めなければなりません。なので、ファイナンスに関わるところだけでなく、法務や総務といったバックオフィスへのパイプ役になったり、社内の事業家が事業成長に集中するためにわからないことはなんでもバックアップするという情熱が必要だと思っています。事実、CFO室にはそうしたよろず相談役として、事業部の中心に潜り込んで活動してる人が多いです。
私は、こうしたことを「ホスピタリティ」だと定義しています。相談した人が気持ちよく働けるようなお返しをする。そうすることでまた頼ってもらったり、時にはお願いをしたりと、お互いに楽しく働ける環境を作る上での、基本だと思うのです。
組織が大きくなってくると、こうした基本を大事にできるかが、経営そのものに及ぼすインパクトも大きくなってくると思っていて。もちろん私自身から押し付けることはしません。私自身もそうありたいと願っていますし、「ホスピタリティ」がある人に、仕事は任せたくなるものですし、回ってくるものだと思っています。